今回は、20代の若者がNISAに励むことのデメリットについて解説します。このチャンネルをご覧の方々の中にも、新しいNISAで資産運用に取り組もうとされる方、早めに老後資金を準備しておかないと不安だと考えておられう方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、20代の視聴者や「自分はまだ若い、先は長い」と思う40代の視聴者の方々に、NISAに投資するデメリット、本当に正しいお金の考え方について、公認会計士がわかりやすく解説いたします。ぜひ最後までご視聴ください。


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若者は待った!NISAのデメリット

岸田先生、Youtubeを観ていますと、20代の私でもNISAをやったほういいと言われています。まだ社会人になって5年目ですが、若いうちから資産運用すべきでしょうか。





いや、若いうちに資産運用などやるべきではないね。NISAは20年後にスタートすればいいよ。



えーっ、そうなんですか?



若いうちは、収入がそれほど大きくないから、まずは稼ぐ力をつけたほうがいいよ。金融資産ではなく自分に投資するんだ。



自分に投資というのはどういう意味でしょうか。



大学進学は、学費の支出があるけれど、大学を卒業することによって、将来の収入を増やすことができるよね。大学で勉強することは自分への投資なんだ。プロ野球選手になるために、子供の頃から勉強せずに野球の練習をすることもできるけれど、プロ野球選手になって大きく稼ぐという目的が達成されない可能性が高いから、ハイリスクの投資だと考えるべきなんだよ。だから、勉強が確実な投資になるね。だから、一般論として、大学時代は猛勉強したほうがいいんだ。



えーっ、私は大学時代にアルバイトに励んでいました。勉強はほとんどやっていません。いまからビジネススクールの大学院に入って勉強すべきでしょうか。





本気でMBAを取りに大学院に行くならば、思い切って20代に行かないといけないね。30代に入ってからMBAを取っても、その後の収入アップの期間が短いからね。



大学院に行けない場合はどうすればいいでしょうか。



それならば、今しかできない経験にお金を使うべきだね。例えば、バックパックを背負った貧乏旅行で世界を回るような体験は、若いときしかできないよね。貴重な経験を持つと、知識としてその後の人生で役に立つ可能性があるし、思い出は早く作るほうが、記憶として長く楽しめるよ。あと、音楽のコンサートや格闘技の試合など、「この機会を逃すと後がない」ようなイベントには、お金がかかっても絶対に行くべきだね。





なるほど、体験を購入するということですね。



買うべきなのは体験だけでなく、買うべきモノもあるよ。継続的に価値のあるモノは購入すべきだね。たとえば、思い出を長く語ることができるのと同じように、いわゆる「一生もの」と言えるようなモノの購入も、長い期間にわたって価値を発揮ことになるね。たとえば、機械式時計、アクセサリー、着物のようなものかな。いいモノを早く手に入れると、長く使っていい気分を味わうことができるよ。高い買い物は決断するのが難しいかもしれないけれど、「思い切っていいモノを買ってよかった」と後から振り返ることができるよ。



それ以外に投資すべきものはありますか?





人間関係への投資も重要だね。他人と付き合うには、時間と努力とお金が必要なんだ。例えば、飲み食いする時間の共有は、現在でも将来でも、人間関係を深めて情報交換をするうえで有効だろうね。ビジネスマンの人生を眺めてみると、人間関係に助けられる機会は多いし、いい人間関係を持っていることは、その個人の価値ある財産でもあるよ。ときには、後輩や友人など他人のために気持ちよくお金を使うことも有効なんだ。使ったお金が巡り巡って自分に返ってくるかどうかは相手によるけれどね。それを納得してお金を使うなら、おごってあげることは気分がいいよね。



私にとって友人との飲み会は一番大きな楽しみでもありますね。



あと、時間への投資も重要なんだ。



時間への投資って、どういう意味でしょうか。経験への投資とは違うのでしょうか?





時間への投資というのは、時間をお金で買うと言うこともできるね。例えば、高い家賃を支払うことになっても、職場に近い場所に引っ越して通勤時間を節約することだね。1日2時間節約することができれば、月に40時間、年間で480時間くらいかな。それを勉強にあてることができれば、国家資格を取得して、収入アップが実現できる可能性があるよね。そうすれば、家賃が上がっても、十分に回収できるよ。要は、自分の1時間という時間にどれくらいの価値があるのか、大まかな時間の値段を意識するといいね。



わかりました!NISAで投資なんてやめて、自分への投資、経験への投資、人間関係への投資、時間への投資に励みます!
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